弊社でも利用しているGMO/VPSですが、2019年4月15日からGMOが所有するネットワークが広範囲に渡り、迷惑メール判定に利用されるブラックリストデータベースに登録されてしまいました。
結果、このブラックリストを使って迷惑メールを減らす設定を行っているメールサーバが、GMOネットワーク上にあるメールサーバからのメールを迷惑メールと判定し受取りできなくなる事案が発生しました。
2019年4月22日現在でもGmail/G Suiteメールを含む沢山のネットワークではGMOネットワークからのメールが届かない現象は解決していない模様です。
弊社では下記のようにメールの配信経路を急遽変更する処置を行い、このメール不達障害を回避しました。
GMO基盤を利用しサーバをご利用のかたは下記を参考にメール配信経路変更を行い障害を回避するのが早いと思います。
このまま待っていてもいつ解決するかわかりませんので。
★必要条件としてはGMOネットワーク以外でroot権限をもったサーバ(仮想サーバ・AWSインスタンスなどでも可)でpostfixやqmailを動かしていること。(下記の例では smtp-relay.server.com と言う名前の架空ホスト)
-----
■■GMOVPS側(送り出す側)
★postfixの場合
rootになって
/etc/postfix/main.cf
に下記を追記して
relayhost = smtp-relay.server.com:25
その後
service postfix reload
を実行するか、Pleskで動いているならpostfixを再起動させる
★qmailの場合
/var/qmail/control/smtproutes
に
:smtp-relay.server.com
を書いてqmailを再起動。
■■中継サーバ・受け取る側(例:smtp-relay.server.com)
★postfixの場合
main.cfの以下にGMOVPSのsmtpサーバを記述
mynetworks = 127.0.0.1, GMOVPSのIPアドレス
と追記して
以下の様にpostfixプロセスを再起動。
service postfix reload
で完成。
★qmailの場合
/var/qmail/control/rcpthosts
にGMO基盤で動いているSMTPサーバのIPアドレスを記述し
qmailを再起動して完成。
tail -f /var/log/maillog
などで、Gmail/G Suiteメールへの転送が上手くいってるかどうかを確認。
【追記】2019.4.23
リレーサーバのmaillogを確認したところ、早くもまたGmail/G Suiteの受取拒否に遭っていました。
仕方がないので、お金を払ってSendGridというメール配信システムに下請けに出しました。
以下中継サーバ(例:smtp-relay.server.com)のpostfix設定ファイル main.cf に下記を追記して
smtp_sasl_auth_enable = yes
smtp_sasl_password_maps = static:sendgridid:sendgridpassword
smtp_sasl_security_options = noanonymous
smtp_tls_security_level = encrypt
header_size_limit = 4096000
relayhost = [smtp.sendgrid.net]:587
から、
service postfix reload
して/var/log/maillogを確認。
少なくともSendGridまでは配送されていました。
SendGridのActivitiesを確認すると、Gmail/G Suiteへ無事配送が行われていました。